火曜日

ウィンが紹介されました。-読売新聞宮城版-

7月28日(土)の読売新聞(宮城版)で、
『ウィンの希望のものがたり』が紹介されました。

・悲しみの親 励ます絵本

亡くなった子どもの魂描く 作者は大学教授

亡くなった子どもの魂が、自分の親やつらい境遇にある子どもの元を訪れ、優しく見守る様子を描いた絵本『ウィンの希望の物語』が震災で子どもを失った遺族らの共感を呼んでいる。作者の千葉商科大学教授、小栗幸夫さん(65)は、姉の交通事故死をきっかけに、「事故で家族を失った遺族の苦しみを少しでも和らげることはできないか」と5年をかけて描き上げた。


絵本は、不慮の事故で命を失った子どもの魂「ウィン」が風となり。親や友達の元を訪れる物語。「ありがとう/パパ/ママ/わたしは/いつも/あなたのこどもです」と親に感謝の言葉を伝える様子や、壊れたまちで一人傷つく子どものそばでほほ笑みを取り戻すまで見守り、「うん/だいじょうぶ/またくるね」と励ます様子を描く。亡き我が子にそう思ってほしいという親の気持ちが代弁されているという。

小栗さんンは1997年、姉の妙子さん(当時59歳)を交通事故で亡くした。これをきっかけに、交通事故で家族を失った国内外の遺族のもとを訪れる傍ら、2007年に絵本を描き始めた。

昨年5月、被災地でなにか支援できないかと、校舎が焼けて全壊した石巻市立門脇小近くを訪れた際、市立日和幼稚園のバスが津波で流さた現場で手を合わせる、阿藤愛梨ちゃん(当時6歳)を亡くした母親の美香さん(37)に偶然出会い、交流が始まった。

同6月、絵本を見せたところ、美香さんが「(長女)愛梨が絵本に描かれているように思っててくれたら、守れなかった母親として救われる」という声に後押しされ、出版することにしたという。

美香さんから絵本を紹介された、市立大川小5年(当時)の紫桃千聖ちゃん(当時11歳)を亡くした母親のさよみさん(46)も「千聖も風になって髪をなでてくれたり、鳥の鳴き声や木のせせらぎを家に届けたりしてくれるのかな」とウィンに我が子を重ね合わせ、涙が止まらなかったという。

小栗さんは、都市計画を専門に車社会のあり方を研究しており、2005年の愛・地球博にも出展した、制限速度を認識し運転者に速度制御を促す「ソフトカー」のプロジェクトチーム代表を務める。
「本の売り上げは交通事故を減らす取り組みや被災地支援のために使いたい」と語る。


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金曜日

大津市のいじめ事件~最新刊『学校を変えよう!親の心配Q&A50』

こちらがびっくりするようなタイミングで起こった、大津市のいじめ事件。

もちろん、書籍作りは4カ月も前から準備してきたもので、まったくの偶然ですが、

本書でもいじめ問題に関して、Q&Aの

・Q8 娘が「○○ちゃんがいじめられている。と、言っています。先生に報告するべきですか?

・Q41 「いじめ」などの問題が表ざたになるとよく学校の閉鎖性が批判されますが・・・、

の2点で著者が答えています。

著書では、いじめについては、学校の姿勢が重要で、学校がいじめ防止の体制がとられているか、とられていないかで判断を分け、とられていない場合どうすればよいのか具体的にアドバイスしています。

さらにQ41では、いじめは学校だけの問題ではなく、学校、保護者、地域住民の一体となって取り組む必要があるとアドバイスしています。

いじめ問題だけでなく、学校とは子どもたちが何を学ぶべきところなのか、根本的なことを知ることが、自分の子どもを安心して通わせられる第一歩だと考え、本書はつくられました。

そして、保護者からのアンケートや聞き取りによって、多くの保護者が心配していること、疑問に思っていることを、より具体的にアドバスできるようにしています。

さらに肝心なのは、答える側、著者の考えです。

著者の加地先生は、元犬山北小学校の校長先生で、「子どもが主人公の学校ずくり」を実践されて、その行動は、PTAや教育員会までも変えるという非常に素晴らしい功績をつくり、その当時、新聞やテレビでも大々的に紹介された実績をおもちです。

その実践は、

・校長室を廃止して「語らいの部屋」をつくる
・少人数制学級のために教室の壁をぶち抜く
・NPOと連携して、独自の支援体制をつくる

など、当時まだ誰もやったことないことを、「子どもたちのために」と、どんどん実践されてきた方です。

また、巻頭では、

尾木直樹先生と武田邦彦先生をゲストに迎え緊急対談を掲載しております。

尾木先生は、ご多忙でほとんどすべての対談を断っている中、加地先生ならばと、今回の対談を快く引き受けてくださりました。

また、武田先生とは中部大学でともに教壇に立つ同士として、福島の原発事故以来、子どもたちが大人の社会に対して不信感を持ってしまうことを憂い、これからの日本の教育について、意見を交わしています。

どちらの対談も、教育論という小さな枠組みから脱し、日本の未来に向けて伝えなければならない大切なメッセージです。

小学生の保護者の方だけでなく、先生方や、学校教育に関心のある方々に、ぜひ読んでいただきたい一書です。